さいたま市民レポート
  .5 《発行日:2002年9月20日》

============================================================
議会改革宣言! その3:議会改革案・後編【保存版】
============================================================

 前々号、前号に引き続き、議会改革について述べます。
前々号では、議会における「行政に取り込まれている現状」と本来の役割を示し、前号では、具体的にどのように改革していくのか、住民の代表機構として、また、自治体の意志決定機関としての視点からの改革案を示しました。
 今号では、後編として住民と議会の信頼回復のため、また、議会の独立性を強化するための改革案を議会は、いわば恒常的な行政改革機関ですから、議会の改革は行政改革にストレートに通じるのです。さいたま市議会・行政の抜本的な改革は、これから半年間の、さいたま市政改革を切望する住民の取り組みにかかっていると言えます。


●●議会改革の具体的提案

  議会改革案を示す前に、議会とは何か、もう一度確認します。
----------------------------------
1. 住民の代表機構
2. 自治体の意思決定機関
3. 住民の信頼によって成り立つ
4. 議会の独立性
---------------------------------- 
 前号では、「1.住民の代表機構」「2.自治体の意思決定機関」という視点に立ち、改革案を示しました。
今号では、残る「3.住民の信頼によって成り立つ」「4.議会の独立性」の視点に立ち、問題点・課題・改革案を、それぞれ示していきたいと思います。
 繰り返しになりますが、それぞれの改革案では、時間的な目安も入れています。早急にすべきものを〔A〕、なるべく早くやるべきものを〔B〕、長期的な目標を〔C〕としています。

3.住民の信頼によって成り立つ

 
【問題点】議会における最大の問題点は、「住民の信頼」という点において、信頼回復とはまったく正反対に向かっている点である。「議会は選挙のときだけ住民に耳を傾ける」と揶揄されることがあるが、個々の議員の努力を除けば、議会は信頼回復に乗り出していない。ここまでくると、「議席」のリストラ(削減)ではなく、「議会そのもののリストラ」(案)まで住民から提示されてしまうのではないか。

 
【課題】信頼回復に向かうためのキーワードは
 @「情報の徹底的な公開」A「自ら身を削る」ことではないか。
@では、自分の報酬額等を公開することともに、議会の内容をなるべく住民に提供する努力をし、議会が住民に活用できる期間であることを認識してもらう。
Aでは、年間一千万円を超える収入と社会全体の経済状態を照らし合わせ、なるべく身を削り、市民に本気で改革に取り組んでいる姿をみてもらう。

 
【改革案】@政治倫理条例の制定〔A〕住民の信頼を失墜しないように、大宮市の条例をそのままさいたま市で成立させる。議員のプライバシー問題などの課題については、成立後に市民との話し合いの下に改正する。

A議員に支給される公費の取り扱いについては以下のようにのように提案する。

▼報酬...住民の意向を反映して方針を策定し報酬審議会に提出。報酬審議会の年一回ごとの開催を求める。

▼期末手当...加算措置はすぐに廃止する。

▼費用弁償...費用弁償は、は早期に廃止する。ただ、そのあり方や他自治体の状況を調査し、必要性について議論する必要がある。

▼政務調査費...領収書の公開を積極的に行なうなど、説明責任を徹底する。将来は、会派に支給するのではなく、議員個人に支給したらどうか。もしくは、議員個人ではなく議会事務局が一括して管理し、有効に必要経費のみを使用するのはどうか。会派というものは法的根拠もなく、アイマイなものなので、議会運営上の便宜的なものとして活用するに留め、政務調査費は、責任の明確化をはかるようにするため、アイマイな「会派」に支給するのではなく、議員個人に支給し、説明責任を徹底することが望ましい。

B視察...《当面》事前の視察内容の提示と事後の具体的報告を行なう。《将来》住民にも募集をかけるなど、視察内容を共有するよう努める。

C議員インターンシップ制度の検討…民間レベルですでに行なわれているインターンシップ制度(大学生等が現役の地方議員と行動をともにすることによって政治を学ぶ)の調査・研究を行ない、埼玉市議会で制度化する。もしくは民間の支援を行なう。この提案の狙いは、若者が政治に関わる機会を保障することにある。

4.議会の独立性

 
【問題点】「自治体の意思決定機関」としての議会の側面とも関連があるが、現在の議会は行政に取り込まれてしまっている。独立性が乏しい。地方分権の時代である。その先には「自治」があるわけだが、自己決定権の拡大により、意思決定機関である議会は転換しなければならない。

 
【課題】議会事務局の職員は行政職員の仕事場から異動してくる。これでは、事務局が行政よりであれば、議会は行政の意図する方向に流れてもおかしくない。こうした細かなことに見えることが、実は行政主導の議会体制を作り上げている。個々の議員に、どれだけ改革を求める認識があるかが課題である。また、議会は「議論をする場」なのだから、いかに白熱し、なおかつ住民に争点を提示できる議論を行なうかがカギを握っている。

 
【改革案】@議会事務局機能の充実強化…議会事務局の独立性の方向を確認し、執行部の職員定数条例や組織条例ではなく、議会事務局設置条例・事務局組織条例で職員定数を規定する。事務局職員の在局長期化のための制度を創設する。事務局職員の研修を充実させ、特定の会派や議員のために事務を行なわないよう徹底する。事務局の情報収集機能を高め、議会図書館の機能充実を図り、政策立案のための周辺整備を行なう。将来については、「議会事務局職員の共同採用制」を他の自治体とともに検討し、広域連合等の手法で実施することで、執行部からの出向をなくし、より独立性を得るようにする。

A住民に傍聴してもらえる議会作り…活性化のために他自治体議会の情報の収集に努め、活性化のための方法を検討し、実行する。

B「先例」の取り扱い…議会の議事がストップした時など、過去の事例をまとめた「先例集」がもちいられ、それを踏襲しているのが現状である。先例は必要ではあるが、議会運営は時とともに変化するものだから、流動性を保つためにも、参考資料程度に留め、あくまでも議論で運営を決定していくことに努めるべきだ。

---------------------------------◆◆◆ぜひ、ご参加ください◆◆◆

●土井裕之のオープン会議
日 時■ 2002年9月29日(日) 15時〜17時
場 所■ 埼玉会館(浦和駅西口)
テーマ■小中学校区のまちづくり―宝塚市

 土井がレポーターをつとめている学習会で、さいたま市政や先進事例について学びます。8月は横浜・川崎などを中心に行政区の活用について先進事例を見たうえで、将来は自治の機能を区が得られるよう運動をしていく必要がある旨、話し合いました。
次回は、小学校区でまちづくりを進める宝塚市の例を見ながら、近隣政府のあり方を議論したいと思います。

●地方自治を考える会
日 時■ 2002年10月25日(金) 10時〜12時 
場 所■ プラザ・イースト(東浦和駅)
テーマ■自治会の現状と課題を聞く

 各地の先進事例やさいたま市の行政・議会運営について学習します。初心者向けで月に一回開催。主に主婦の方々が参加しています。
 9月は、廃棄物政策課の職員を招き、ゴミ問題の現状と課題を聞きました。職員の努力に評価の声。しかし、旧浦和市域ででるゴミは「クリーンセンター大崎」で焼却されたあと、残された焼却灰は最終処分場に運ばれますが、そのうち50%は「フェニックス」という最寄の処分場へ、残りの灰は、県内寄居や茨城などの、市外の処分場に捨てられるとのこと。これでは私たちが使用したゴミを、お金を払っているものの、他の地域にリスクを及ぼしている構造になっています。職員も改善策を検討しているとのことでした。
 次回は、自治会の現状と課題について、担当職員を招いて学習します。

------------------------------------------------------------●編集後記
●長野県の佐久青年会議所に招かれ、さいたま市の合併について報告をしてきました。佐久市は自然豊かで、なにより空の面積が大きい! 講師として行ったにもかかわらず、現地の人たちに市内を案内していただくなど、ゆったりとした時間を過ごしてきました。
●さいたま市は「都市」に位置し、便利さも急速に向上しています。しかし「田舎」的要素もわずかながら残されています。私たちが生きていくためには、この部分も欠かすことはできません。一方的な都市化から、都市と田舎の共存へ――これはさいたま市における早急な課題なのではないではないでしょうか。家のすぐ近くにできる第2産業道路の建設のために切り倒された巨木が、そう語りかけているように思えてなりません。
●3・4・5号にわたって、議会の改革案を提示してきました。内容的にまだ煮詰まっていない点や、分散させたためにわかりにくかった点、専門用語が難しい点など、改善すべき点があるものと思われます。いずれ、きちんとまとめた上で、もう一度提示させていただきたく思っています。

▼駅立ちの予定▼
毎週火曜日 朝7時〜8時 武蔵浦和駅東側(状況によって西側も)
毎週金曜日 朝7時〜8時 南浦和駅西口
※ご通勤・ご通学ご苦労様です。毎週『さいたま市民レポート』を配付しております。読んだ感想や政治に対するご意見などありましたら、気軽にお声掛けしてください。