さいたま市民レポート
  7 《発行日:2002年11月12日》

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<<<常設の住民投票制度を―そのA 高浜市の改正住民投票条例の概要&条例>>>
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 平成12年に全国で初めて制定された常設の住民投票条例を、高浜市では6月議会で改正し、
今年9月1日から施行しています。その概要、そして条例の一部を抜粋します。
■問合せ先:愛知県高浜市・市役所まちづくり課 電話0566‐52‐1111 内線331


●●住民投票の請求・投票資格者の対象の拡大

・引き続き3か月以上市内に在住する、満18歳以上の日本国籍を有する方
・満18歳以上の永住外国人(※)で、引き続き3か月以上市内に住所を有する方

▼18歳以上に拡大した理由…若者の社会参加を促進し、大人としての権利と責任の自覚がなされると考えられます。18歳は経済的自立が可能な年齢であり、現に結婚や深夜労働、有害危険業務への従事、普通免許の取得、働いている場合は納税者であることなど、社会生活の重要な部分で成人としての扱いを受けています。また、諸外国の選挙制度をみてみると、アメリカ、イギリス、フランスなど主要な先進国の年齢要件は18歳以上とされています。

▼永住外国人を加えた理由…まちづくりなどの地域社会の問題や身近な課題について、市民が参画することは日本人も外国人も関係なく、また、永住外国人も納税して、市民の役割を果たしています。いっしょに暮らす住民として「パートナーシップ」という考え方を基本として、国際化が進んでいく中で、日本人と外国人という垣根を作らず、連帯意識をもって行動していくことが、住みよいまちづくりにつながると考えています。このようなことから、住民投票の投票資格者に永住外国人を加えることが必要であると考えています

▼この条例で定める永住外国人とは、次のような方です…@「出入国管理及び難民認定法別表第2」の上欄の「永住者」の在留資格をもって在留する方、A「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」に定める特別永住者

●●主な内容

@住民投票の対象…市民に直接その賛否を問う必要があると認められるまちづくりや将来計画、あるいは市民生活に重大な影響を及ぼす事案であって、市や市民全体に直接の利害関係がある「市政運営上の重要事項」に限られています。

A「市政運営上の重要事項」であっても、次の場合は対象から除きます…「市の権限に属さない事項」「法令の規定に基づき住民投票を行うことができる事項」(議会の解散請求・議員の解職請求・市長の解職請求・合併協議会設置請求)「特定の市民または地域にのみ関係する事項」「市の組織・人事・財務に関する事項」「住民投票を行うことが適当でないと明らかに認められる事項」「さまざまな視点で長期的な検討をする必要があり、多くの可能性や選択肢があると考えられるため、すぐに結論を出すことが難しいと認められる事項 」「非常に高度で専門的・技術的な内容であるため、一般市民が賛否を判断することが困難であると認められる事項」「公序良俗に反する事項」「基本的人権を侵害するおそれがあると認められる事項」

●●高浜市住民投票条例全部改正

(目的)
第1条 この条例は、地方自治の本旨に基づき、市政運営上の重要事項に係る意思決定について、市民による直接投票(以下「住民投票」という。)の制度を設けることにより、これによって示された市民の総意を市政に的確に反映し、もって公正で民主的な市政の運営及び市民の福祉の向上を図るとともに、市民と行政の協働によるまちづくりを推進することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において「市政運営上の重要事項」とは、市が行う事務のうち、市民に直接その賛否を問う必要があると認められる事案であって、市及び市民全体に直接の利害関係を有するものをいう。ただし、次に掲げる事項を除く。
 (1) 市の権限に属さない事項
 (2) 議会の解散その他法令の規定に基づき住民投票を行うことができる事項
 (3) もっぱら特定の市民又は地域にのみ関係する事項
 (4) 市の組織、人事及び財務に関する事項
 (5) 前各号に定めるもののほか、住民投票に付することが適当でないと明らかに認められる事項

(住民投票の請求及び発議)
第3条 第11条の規定による投票資格者名簿の登録が行われた日において当該投票資格者名簿に登録されている者は、市政運営上の重要事項について、その総数の3分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、市長に対して書面により住民投票を請求することができる。
2 前項に規定する署名に関する手続等は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第6項から第8項まで、第74条の2第1項から第6項まで及び第74条の3第1項から第3項までの規定の例によるものとする。
3 市議会は、議員の定数の12分の1以上の者の賛成を得て議員提案され、かつ、出席議員の過半数の賛成により議決された市政運営上の重要事項について、市長に対して書面により住民投票を請求することができる。
4 市長は、市政運営上の重要事項について、自ら住民投票を発議することができる。
5 市長は、第1項の規定による市民からの請求(以下「市民請求」という。)若しくは第3項の規定による議会からの請求(以下「議会請求」という。)があったとき、又は前項の規定により自ら住民投票を発議したときは、直ちにその要旨を公表するとともに、高浜市選挙管理委員会(以下「選挙管理委員会」という。)の委員長にその旨を通知しなければならない。
6 市長は、住民投票に係る市民請求又は議会請求があったときは、その請求の内容が前条各号の規定に該当する場合を除き、住民投票の実施を拒否することができないものとする。
(条例の制定又は改廃に係る市民請求の特例)
第4条 条例の制定又は改廃に係る市民請求は、地方自治法第74条第1項の規定による条例の制定又は改廃の請求を行った場合において、同条第3項の結果に不服があるときについてのみ行うことができる。

(住民投票の形式)
第5条 第3条に規定する市民請求、議会請求及び市長の発議(以下「市民請求等」という。)による住民投票に係る事案は、二者択一で賛否を問う形式のものとして請求又は発議されたものでなければならない。

(住民投票の執行)
第6条 住民投票は、市長が執行するものとする。
2 市長は、地方自治法第180条の2の規定に基づき、協議により、その権限に属する住民投票の管理及び執行に関する事務を選挙管理委員会に委任するものとする。

(投票資格者名簿の調製等)
第9条 選挙管理委員会は、投票資格者名簿を調製し、及び保管する任に当たるものとする。
2 投票資格者名簿は、永久に据え置くものとし、かつ、それぞれの住民投票を通じて1の名簿とする。
3 選挙管理委員会は、毎年3月、6月、9月及び12月(以下「登録月」という。)並びに住民投票を行う場合には、投票資格者名簿の登録を行うものとする。
4 投票資格者名簿には、投票資格者の氏名、住所、性別及び生年月日等の記載をするものとする。

(被登録資格)
第10条 投票資格者名簿の登録は、高浜市に住所を有する者のうち、次の各号に掲げる投票資格者の区分に応じ、当該各号に定める者について行うものとする。
 (1) 年齢満18年以上の日本国籍を有する者 その者に係る高浜市の住民票が作成された日(他の市町村から高浜市に住所を移した者で住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第22条の規定により届出をしたものについては、当該届出をした日)から引き続き3月以上高浜市の住民基本台帳に記録されている者
 (2) 年齢満18年以上の永住外国人 高浜市に引き続き3月以上住所を有する者(外国人登録法(昭和27年法律第125号)第4条第1項に規定する外国人登録原票に登録されている居住地が高浜市にあり、かつ、同項の登録の日(同法第8条第1項の申請に基づく同条第6項の居住地変更の登録を受けた場合には、当該申請の日)から3月以上経過している者に限る。)であって、規則で定めるところにより、文書で選挙管理委員会に登録の申請をしたもの

(住民投票の請求に必要な署名数の告示)
第12条 選挙管理委員会は、前条の規定により投票資格者名簿の登録を行ったときは、直ちに当該投票資格者名簿に登録されている者の総数の3分の1の数を告示しなければならない。

(投票資格者名簿の登録と投票)
第15条 投票資格者名簿に登録されていない者は、投票をすることができない。
2 投票資格者名簿に登録された者であっても投票資格者名簿に登録されることができない者であるときは、投票をすることができない。

(投票日当日に投票資格者でない者の投票)
第16条 投票日の当日、投票資格者でない者は、投票をすることができない。

(投票の方法)
第17条 住民投票は、1人1票の投票とし、秘密投票とする。
2 住民投票の投票を行う投票資格者(以下「投票人」という。)は、事案に賛成するときは投票用紙の賛成欄に、反対するときは投票用紙の反対欄に自ら〇の記号を記載しなければならない。
3 前項の規定にかかわらず、身体の故障その他の理由により、自ら投票用紙に〇の記号を記載することができない投票人は、代理投票をすることができる。
(以上は、高浜市ホームページより抜粋し、土井が編集したものです)

●●相川市政に喝!区名選定に関する発言
 区名選定にさいたま市は揺れています。次号でいろいろと触れていきたいと考えていますが、朝日新聞のインタビュー(11月4日埼玉版)に答えた相川市長の「市に異論が800件以上寄せられたといっても、100万人の市民からすれば本当に多数といえるのかどうか」という発言に、彼の本質が現れていると思いました。彼の政治は「多数派に向けた政治」であり、諸課題に応えていく政治ではないということです。少数派の意見をすぐに取り入れるべき、と言うつもりはありません。しかし、少数であっても意見は尊重され、社会の選択肢の一つに加えられるのが民主主義と言うものではないのでしょうか。「問題はいつもマイノリティーから出発する」と言われますが、今回のことから、このまま彼に市長を任せておけば、さいたま市民の生活は改善されない、と断言します。

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編集後記
●この間、数人の方から「『さいたま市民レポート』の字が多すぎる」との指摘を受けました。率直にお詫びします。読み手のことを考え、なるべく簡素化して発行するように努めていきます。
●今回は愛知県高浜市の概要と条例を抜粋して先進事例を紹介しました。さいたま市でも一刻も早く、常設化することを念頭において活動を続けていきます。
●土井裕之の後援会「土井裕之と共に市民主体の政治をつくる会」が発足しました。詳しくはご連絡ください。

◆◆◆ぜひ、ご参加ください◆◆◆

【地方自治を考える会】

日 時■ 2002年11月29日(金) 10時〜12時 
場 所■ プラザ・イースト(東浦和駅)
テーマ■ 学校給食の現状と課題を聞く

 各地の先進事例やさいたま市の行政・議会運営について学習します。初心者向けで月に一回開催。主に主婦の方々が参加しています。
10月は、市民の職員と瀬ヶ崎の自治会長を招き、自治会の現状と課題について聞きました。
次回は、学校給食の現状と課題について、担当職員を招いて学習します。どのくらいの税金がかかっているのか、民営か公営か、安全性はどうか、そもそも必要なのかどうか、などなど職員から聞きたいと思っています。
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駅立ちの予定
毎週火曜日 朝7時〜8時 武蔵浦和駅東側(状況によって西側も)
毎週金曜日 朝7時〜8時 南浦和駅西口
※ご通勤・ご通学ご苦労様です。毎週『さいたま市民レポート』を配布しております。
読んだ感想や政治に対するご意見などありましたら、気軽にお声掛けしてください。