さいたま市民レポート
  9 《発行日:2002年12月16日》

============================================
●議員・行政職員は徹底して自らの身を削るべき●
--------------------------------------------
行財政改革
--------------------------------------------

 12月のさいたま市の広報では、議員や行政職員などさいたま市の地方公務員の「人件費」の一覧が掲載されていました。情報を出し、市民と共有することは大切なこと。この点は評価した上で、今回はその「人件費」について、さいたま市に対して厳しい提案をしたいと思います。


●●
前提には「右肩上がり経済」の終焉

 現在日本社会の抱える借金は実に700兆円を超えるといわれています(1000兆円説もある)。いずれにしても「異常な状況」であることに変わりはありません。
 中央政府と地方自治体との間で意見が対立している地方交付税や市町村合併、道路公団民営化などの問題は、いずれも財政危機に端を発した行財政改革の流れの支流に位置しています。
 これからは「人口の増加、閉鎖性の強い市場などに支えられた『右肩上がり』を前提とする従来の固定的な仕組みや考え方を見直し、変動する環境に対応した新しい思考と制度を構築し、実践しなければならない」(『財政投融資と行政改革』宮脇淳著 PHP新書)、この点が行財政改革の大きなポイントとなります。

●●福祉・環境など生活関連事業のニーズはより高まる

 厳しい財政でありながら、「少子高齢社会」という言葉が象徴するように、福祉のニーズをはじめ、社会状況においては、ますます行政サービスの充実が求められていきます。
 環境問題にしても、地球規模での取り組みの必要性が共通認識になりつつある状況の中で、地方自治体による積極的な展開が要求されていきます。
 このように生活に密接に関わる部分は、財政が厳しくとも削減することができない領域であるといえます。

●●削減できる領域の「人件費」

 こうした中でそれでも削減できるところを探していくと、公的な立場にいる人たちの「人件費」に行き当たります。
 こう言うと、議員からは「報酬が削減されれば充分な議員活動ができない」という意見、また行政職員からは「これ以上給料が削減されたら子育てができなくなる」という意見も出ると思われます。しかし、その聖域に対しても、例外なくメスが入らねばならない非常事態にあることを忘れてはなりません。
 議員や職員の生活を奪う、という意味ではありません。いま現在において徹底的に切り詰められているのかを、もう一度、自ら反省する必要がある、と言いたいのです。
 議員は、県内の他の市町村と比較すれば、いかに高額の収入を得ているかがわかります。額については、あればあるだけ活動の幅が広がるということは理解できますが、収入を削減しても様々な技術や努力によって、それを乗り越えることは可能です。
 また、行政職員についても、定年まで職が安定している、という利点を強く認識すべきです。民間ではすでにリストラや会社の倒産などで仕事先さえ見つからない人もいます。安定ほど、今の厳しい状況において強いものは無いと思われます。 
 こうした状況を踏まえ、「人件費」も聖域にせず、徹底的に削減する努力を怠ってはいけません。
 
●●そして改革推進を現実のものとするために

 「2003年の社長退任を表明したのは、退路なき改革を自らの退路を断ってやろうという思いからだ。トップ自ら命を賭けて取り組むから、一緒に頑張ろう、というムードを作らないとダメだと思った」(『日経ビジネス』12月2日号「立石義雄オムロン社長に聞く」)。
 立石社長のような姿勢は、議員や行政職員がもたねばならない発想ではないかと思います。
 これからはますます厳しい財政状況となることが予想される以上、行政の仕事のうち、できる限り市民に担ってもらわなければなりません。ならば、市民が「こういう議会の姿勢なら」とか「行政職員が自ら身を削っているんだから」といった形で自分たちも協力しようという考えに至るような状況を作り出すことが可能であることも、「人件費」を削減すべき、という提案には含まれています。
   ◆    ◆    ◆    ◆
 さいたま市の議会や行政が、まったく努力していない、と言うつもりはありません。ワークシェアリングの導入や期末手当の削減など、自らに掛かるお金をなるべく抑えようというところに踏み出しているのは解ります。しかし、市民の置かれた状況はそれほど猶予のある甘い状況ではありません。やはり痛い思いを共有することなしに、この状況を乗り越えることはできないでしょう。自ら率先して、それも徹底して人件費を削減するべきです。私も継続的に提案していきます。

----------------------------------------------------------
編集後記

●前号から大幅にリニューアルしました。字を減らし、表や図を用いるなど、これからも改善を続けていきます。
●「頑張れ!」駅立ちで声をかけていただくことが多くなりました。朝早い時間や夜お疲れのところ、お騒がせしていますが、この閉塞感を何とか転換するため、これからも継続していきます。


駅立ちの予定(朝7時〜8時)
毎週火曜日 武蔵浦和駅東側
毎週水曜日 南浦和駅東口
毎週木曜日 武蔵浦和駅西側  
毎週金曜日 南浦和駅西口
※夜7時〜8時も同場所で少しずつ始めています。